1_0ブログ

god eaterを中心にゲームの記事を書きます。時々日常

六月 旅日記

 

 

6月はとても色々なことがあって、頭を悩ませることや考えることが多かった。リフレッシュしようと思い、あてのない旅に出ようと思った。今回はそんな旅の思い出を綴る。

 

 

まず電車で出かけることは決めていた。青春18きっぷというものを知っているだろうか。僕も詳しくないが、旅に出たい学生向けに電車乗り放題!みたいなそういう認識でいる。それを思い出し僕も電車で旅をしようと思った。風景を見たかったしね。

 

 

僕の住んでる街を離れ、自然が深まる。電車に乗り始めてまだ1時間程度だろうか、高い建物がないだけで田舎を感じる。この頃は水田が多く見え、空がよく見えた。普段から空はよく眺めているが、大きい雲を見たのは久しぶりな気がする。雲の形がわたあめやら発布スチロールやら、唐揚げに見えてきた。少しお腹すいてたな。GE3のヌァザそっくりな雲を見つけ、思考を振り払う。色々ゲーム画面が頭に浮かび、困惑する自分が面白かった。

 

少し経って山が見えてくる。普段山とは全く無縁なので、遠くに霞む山を見るとテンションが上がる。田舎に住んでる知り合いを思い出し頰がつりあがった。乗り換えのため駅を移動する。付近で一番高い建物が東横インで笑った。

 

出発から2時間程、乗り換えしつつ遠くに向かう。さらに自然が深まり、季節も6月中旬なだけあって付近は緑一色。圧倒的な自然と生命を全身で感じたようだった。車窓から竹が見えたり、底が深い谷橋を渡ったりしてテンションが上がる。日々の喧騒を忘れ、自然の景色を眺めるのは心が浄化されるね、昔の人が少し羨ましい。絶対現代のほうがいいけど。

途中緑が生い茂る山々を多く見た。その様子があまりにもブロッコリーが並んで生えているように見えたので、ブロッコリー山脈だな、と自分の中で名付けた。

道中、深い自然の中にも民家はちらほらあり、よくここに住めるなあとか、給付金ちゃんと届くのかななんて失礼なことを思っていた。

 

森林の中を抜けるように進み、徐々に街並みが戻ってくる。都会に比べれば規模はないが、それでも人々の営みは盛んなのだろう、そんな場所に移っていく。

途中車窓から保育園が見えた。線路のすぐ近くに建っていて、庭では園児や先生たちがこちらに向け手を振っている。わずか一瞬だけ見えたそれがとても微笑ましかった。全くの他人に無邪気でなんの見返りも求めず、ただ相手に贈る行動。心が暖かくなった気がした。

 

進行、また緑が増え始める。乗り換えした電車にはなんとトイレがついていた。駅に設置されてないから電車につけようって発想なのか。新幹線では見たことあるが、電車では初めてみる光景で新鮮だ。押しボタン式で乗り降りの扉を開けるのもよく見かける。ここらではメジャーだったりするんだろうか、体験したことないのでどれも珍しかった。電車が駅に来るまでの時間にだいぶ間があるのも田舎を感じる。田舎を馬鹿にしてるじゃない、ただやはり普段との違いを感じていた。

 

電車が来るまで20分ほど、設置された公共座席に座って待っていたが、風がとても心地よかった。一昨日だったか、気温30度を超える猛暑日だっただけに涼しく過ごしやすい気温で本当に良かったと思う。さっきの電車は冷房で少し寒いくらいだった。

 

日はまだ明るいが時刻は夕。電車関連、または道路以外の人工物を見なくなる。ど田舎というよりそれより深い、人の手つかずな自然の中を行く。今までとは格が違う大きさの山がそびえ立っている。なんかとんでもないとこ来ちゃったなあって思い始めた。その辺の山からへんな白い煙?湯気?みたいのがちらほら見えるし。背の高い山々に囲まれて余裕が消えてくる。蝉のいない時期でほんとによかった。

 

少し経ち、線路の下にいかにも自然きわまる!って感じの川が見えてテンション上がる。子供の時以来かもしれない、こんなに自然を味わったのは。

広大な田んぼが見え始め、人の息吹を感じる。学生が歩いてるのをみて感動した。いやほんと馬鹿にしてるわけじゃないんだ。

 

活気のある街に着く。スーパーやホテル、飲食店なんかも知らない名前だらけだ。霞んではいるが、存在感のある山が普通に確認できるのが非日常を味わわせる。ちょっと辺り見回して、一番高い建物を探した。また東横インで笑った。

 

知らない街を歩いた。自然は遠くに見えるものの、近くには人口物だらけなので空気がおいしいとは感じなかった。羽虫が集合している空間が点在しており、歩を進めるだけで苦痛だったな。地元と比べてあまりにも数が多く、ここでも自然を感じた。逃げ帰るように駅へ戻る。

 

 

帰りのことはよく覚えていない。とにかくぐったりしていたのと、行きはほぼ一人の空間を味わえたのに帰りは(時間的にも)学生やリーマンの群れでごった返しだったのと、それらが原因で景色を見る気になれずひたすら眠かった。そんな記憶しかない。

特に何も期待せず、衝動的に今回は旅立ったわけだが、気晴らしにはなった。少なくとも景色を誰かと共有したい、と思える程度には気分を上げて満喫できていた。

 

 

おしまい